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2023.01.06

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突き指

 スポーツをしていて、指先にボールなどが当たった時に起こる怪我を、一般に突き指と呼んでいます。しかし突き指というのは、正式な医学用語ではありません。

 一般英語ではスタブ・フィンガーstub fingerと言って、「指を打ちつける」という言葉になります。程度の軽いものでは、いわゆる捻挫の状態であって、自然に治ってくるものもあります。しかしひどい場合には、骨や軟骨に損傷があることも稀ではなく、時には腱が断裂してしまうこともあります。最も厄介な怪我になると、関節の脱臼を伴うような骨折を来すことがあります。こうなると固定だけでは治らないので、手術が必要になることもあるのです。

 よく「突き指をしたら、指を引っ張れ」と言われます。しかし障害の程度や部位がはっきりしない時に、さらに引っ張るというストレスを加えることは危険なことです。確かに単なる脱臼の場合には、医師が引っ張るように整復することがありますが、これはX線検査で確認してから行うもので、どの怪我にも当てはまる方法ではありません。

 たかが突き指と安易に判断することなく、X線検査を受けるようにしましょう。

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