2022.09.14
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マリア・モンテッソーリ(1870-1952)は、イタリア初の女性医学博士です。1896年にローマ大学医学部を卒業して、イタリアの女医第1号になりました。彼女は翌年、小児病院に勤務していた時に、知的障害の幼児がパン屑で遊ぶ姿を見て、「障害児を救うのは医学よりも教育である」と確信します。そして心理学や人類学、哲学を学び、独自の教育理論を組み立て、幼児教育としてのモンテッソーリ法を開発したのです。
マリアは1907年、ローマの貧民街に「子どもの家」を開設して、この方法を実践しました。この教育は、大人が子供に指示を出してやらせるのではなく、子どもがやりたいと思うことを自主的にやらせて、子どもが持っている力を信頼しながら自立を促していくものです。子どもは、どうやったらいいか知らないだけですから、大人の役割は子どもの自己教育力を発揮できるように環境や道具を用意して、満足するまで繰り返しできるように配慮してあげることであるとしています。
モンテッソーリ法は瞬く間に世界各国で支持され、各地に「子どもの家」が誕生しました。当時のマリアの口癖です。「子ども達にどう教えたらいいかは、子ども達自身が教えてくれるのです」。